終に始まってしまったのかと…思いました。
FAO(国連食糧農業機関)は「昆虫は栄養価が高く採集も容易で、世界の未来のために理想的な食料になる――。」と発信したそうです。
昔何かのSFの小説で人口増加で昆虫を食べている小説があったのですが、それが現実になりました…
科学者はSF色説をもとに発明するというのはあながち嘘ではないのです。
FAOとは
国際連合食糧農業機関 – Food and Agriculture Organization of the United Nations (FAO)
経済・社会・文化・教育・保健等分野において政府間協定によって設立された世界的専門機関のうち、国連総会の承認を受け国連経済社会理事会 Economic and Social Council と連携関係協定を結んだ国連専門機関のひとつ。
196の加盟国(2つの準加盟国含む)およびEU(欧州連合)から成り、本部はイタリアのローマにあります。
設立 1945年10月16日
職員数 約3,248名 (これを多いと思うか少ないと思うか微妙です…汗)
日本では農林水産省みたいなポジションの世界規模ということですが、このFAOがこの昆虫食に関するレポートを上げたのが2013年です。
人口爆発の未来とは?
2050年、世界の人口は約100億人に迫るといわれています。
現在の人口が約75億人であることを考えると、30年あまりで25億人も増加すると予測されているのです。
そんな未来を見据えたときに浮かび上がってくるのが「食糧難問題」である。
先進国は日本以外にも人口は減るという予想がされていますが、怖いのが、アジア、アフリカ、南アメリカなどの後進国です。
これらの地域や国では人口は爆発的に増えます。
そこで問題になってくるのが食料をどうするかという問題です。
FAOが目を付けたのが昆虫を食料にしようということでした。
何故昆虫がいいのか?
昆虫が人口増加の未来で食料としてふさわしいのにはいつくか理由があります。
それが
飼料効率の良さ
過食部が高い亊
環境に負担にならない事
農地の効率向上
などです。
ひとつひとつ説明していきます。
飼料効率の良さ
昆虫が食料に適している理由の一つに飼料効率という考えがあります。たとえばコオロギの場合コオロギの肉を1キロ作るために必要なエサは約1.7キロです。
しかしこれが鳥の場合は2.5キロ
豚の場合は5.0キロと言われています。
他の畜肉に比べて圧倒的にコストパフォーマンスが良いわけです。
過食部が高い亊
過食部とは実際に食べることができる部分の事です。
過食部比率は牛や豚で40%ですが、コオロギは100%です。
さらにくわしく説明しますと、牛や豚は骨や皮や目や内臓などを捨てなければなりません。
豚は腸までソーセージにしたりします、まして日本では色々だしを取ったり豚足だったりしますが、世界で考えると40%くらいしか食べられておらず、あとはゴミになっています。
その点コオロギは丸ごと食べることがメインの食べ方になっていますので可食部比率100%になります。
因みに小魚なども100%になります。
環境に負担にならない事
昆虫は養殖時にメタンガスや二酸化炭素などの温室効果ガスを排出しません。さらに畜肉の糞などでも育てることができます。
また牛などの動物のげっぷが大気中のメタンガスの20~30%を占めると言われています。
牛はいませかいで一番育てられていますがそのゲップによる大気汚染はとても深刻になっています。
農業による温室効果ガスの影響は車やトラックより多いことが分かっています。
スーパーのレジ袋なんて気休めにも足元にも及ばない気休めにもならないのです。
農地の効率向上
世界の農地の80パーセントは、世界全体の摂取カロリーの20パーセントしか生み出さない畜産業に使われている。
また、世界の水産資源の90パーセントが乱獲されている。
なのに世界では食料が不足していると言われていて、飢えに苦しんでいる人たちが大勢います。
因みに現時点で世界の人すべてに行きわたるだけの食料はすでに生産されています。
それが届かない理由は人間のエゴだと言われています。
日本は約8420万トンの食糧のうち約1700万トンを廃棄しています。
コオロギ粉末プロテインバー

WIREDより引用
コチラがコオロギを粉末にして作られたプロテインバーです。
制作した会社はExotoiu会社で設立者のグレッグ・ソウィッツとガビ・ルイスが、米国のブラウン大学に在学中だった2013年に立ち上げたそうです。
クラウドファンディングサイト「Kickstarter」での最初のキャンペーンでは5万5,000ポンド(約830万円)を調達してスタートアップしました。そして2018年3月にカナダの昆虫関連のかいしゃに買収しています。
まとめ
昆虫は世界で19億人もの人が2000種類を食べていると言われています。
その中には、カブトムシやアリ、ハチ、バッタなど私たちの日常にいる虫たちが非常に多いのです。
大昔、最初の一人が恐る恐る魚を食べたように私たちも虫を恐る恐る食べる日が来ることになるでしょう。
牛や豚などは、実は日本の歴史ではあまり食べられてこなかったのです。
追記
ある日突然、人間に目をつけられた昆虫の心中はいかに…

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