漢字にはたくさんの種類がありますが、「米」という漢字ほど多くの解釈があるのはめずらしいと思います。
それはそれだけ多くの関心が今まであったからだと言えます。
目次
「米」という漢字の成り立ち
「米」という漢字はゆらいが実に沢山あります。
[box class=”blue_box” title=]- 稲穂を表す象形文字
- 八十八もの手間と手順がいるという意味
- その「小さな実」を指す「こみ(小実)」「こめ(小目」)」という言葉から
- 神秘な力がこめられたという意味から米
一つづつ説明していきます。
稲穂を表す象形文字だったという説
これは1本の横線の周りを6本の短い縦線が取り囲むように書かれ、横向きになった稲の穂先を表わしています。
そこから徐々に変化して今の「米」という形になったと言われています。

ウロコヤオンラインより引用
そこから徐々に変化して今の「米」という形になったと言われています。
しかしこれは一概に米だと判断するのは早いと思われます。中国で文字が誕生したのは、殷(紀元前17世紀頃-紀元前1046年)の時代だといわれているので、その頃米よりもヒエやアワのほうが身近だった可能性も高いです。

ウィキペディアより引用

ウィキペディアより引用
(写真は上から稲、アワ、ヒエ)
八十八の手間と手順がかかるという説
これは現代では色々な道具があるために想像しにくいかもしれませんが、昔はほとんど道具がなかったために本当に沢山の手間がかけられていたと言われています。
また、だからなのか、「ご飯は八十八回噛みなさい」とう考えもあります。
これはよくおばあさんとかが言っている言葉ですが、「それだけ感謝して食べなさい」という意味が込められていると思います。
「小さな実」を指す「こみ(小実)」「こめ(小目」)」という言葉の由来説
これは米がもともと稲穂であって、稲穂も小麦も小さい物という意味からきています。
「神秘な意味、力が込められたという意味から米」という説
日本人は神道などでもお分かりのようにとてもお米を大切にしています。
神棚には、水、塩、米です。
そのため米は様々な儀式や祭礼に使われてきました。
つまりお米とは何か神聖なもの・神秘的な力が「こめられた」存在であり
それが「込められた」→「こめ」そして「米」になったという説です。
因みに米は稲に着いた「身」のことですが、「いね」は「命の根(いのちのね)」という語源から来ているとも言われています。
更に、
むすこ むこ おとこ ひこ
むすめ よめ おとめ ひめ
となっていて
男と女は「米」を通じて一つになるという考えもあります。
またむすこ、むすめの由来についてはこちらにまとめてあります。

お米に関連する伝統行事
新嘗祭(にいなめさい)

isesima.keizai.bizより引用
秋に収穫された穀物を備えて神様を祭る儀礼で、毎年11月23日(勤労感謝の日)に天皇が行う大切な祭儀となっています。飛鳥時代に始まったと言われる実に歴史ある儀式です。
天皇陛下が一年の内で一番大切にされている儀式でもあるといわれています。
田楽
平安時代に成立した日本の伝統芸能で、田植えの前に豊作を祈願して行う「田遊び」から発達したものと言われています。音楽と踊りで米づくりの様子を表現するなど、地域によって様々な形式で今も受け継がれています。
現在では東京・板橋の田遊びなど20数件が重要無形民俗文化財に指定されています。
御田植(おたうえ)・花田植(はなたうえ)
米づくりの過程の中でも特に重要視されてきたのが田植えです。田植えの季節になると、稲の生長と豊作を祈って御田植や花田植と呼ばれる伝統行事が各地で行われます。
全国の夏祭り・秋祭り
全国各地で行われるお祭りの多くは、田の神に向けての豊作祈願または収穫感謝のために行われてきたと考えられています。
米に込められたものとは?
米に込められたものとは、何だったのか?
昔の人たちは米には神聖な力や神秘なものが込められていると知って、米と名付けたのなら、どんなものが米の中にはあったのでしょうか?
それは日本人にとってとても大切なもの…
伝統として守っていかないといけないからこそ、言葉の中に隠したとしていたら…
氣から気へ
1945年の戦後以降に書きかえられていった日本の歴史、価値観
これを総じて,War Guilt Information Program といいます。

この中の制作の一つに「氣」を「気」に変換するという亊も含まれていました。
このとき、「氣」は日常から姿を消したと言われています。
このWar Guilt Information Program通称WIGPとはつまり、
日本を再び戦争出来なくするために骨抜きにする計画だったと言われています。
そして、それはものすごく上手くいったと今でも言われています。
学校給食は、米からパンに切り替わったのもこのプログラムの一環と言われています。
なぜパンに切り替えたのか?一般的には、パン食にして日本に小麦を輸出することが理由ともいわれていますが、日本人の精神性を崩すことが目的だったとも言われています。日本人にとってそれほどお米とは大切なものでした。
日本では「気」という文字が多用されています。
日本には「気」と使ったことば
天気、元気、やる気、気持ち、気品、陽気、陰気、空気 などたくさんあります。
「き」という言霊には
「エネルギー」という意味が含まれているようです。
目に見えない「気」に
先人の方たちは、重要な意味を気づいていたのではないでしょうか?
「気」という文字は
「气(きがまえ)」に「メ」と書きます。
「メ」という文字には「〆る(しめる)」という意味があり
つまり、
「気」はエネルギーを外に「出さないようにする」ための文字です。
これは家に例えると分かりやすく、自分の部屋などでずっといると部屋に空気は悪くなります。だから、たまに喚起したくなりますよね。
一方
「氣」という文字を見ると
「气(きがまえ)」に「米」と書きます。
「米」は「八方に広がる」という意味があります。
つまり、
「氣」はエネルギーが「八方に広がる」という意味をもった漢字です。
「き」とはその性質上「留めて外に出さないようにすると淀んでしまうという性質があることがわかります。
かつてのアメリカはそうまでして日本人の「き」を〆(しめ)て腐らせたかったのでしょう。
「氣」という文字に「米」を入れたのは
その「き」をお米から頂いているからではないでしょうか?
まとめ
漢字は東洋の叡智と言われていて、ただ単に適当に作ったわけではなく、ちきっと意味を理解していた昔の人たちがその意味を字に例えたと言われています。
「食」とは人を良くすると書いて食となります。
なのでこの「米」という漢字の成り立ちを忘れずに大切にしてくことをお勧めします。
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